そこへ、美怜が近づいていく。
「何が面白いのでしょうか。
葵さん」
思わず、プッツンと切れたようだ。
(美怜の
悪い癖が出ちゃったよ……)
英理は焦るがもう引き返すことは出来そうに無い。
「『ダイヤクラス』って馬鹿ですのね」
「!?!?」
「演奏者も聞いている側もこの演奏がお上手!?お腹に手を当てて大笑いしたいものだわ」
ハートクラスがクスクスっと笑い出した。
頭に血が昇った。
「まあ、そうですの。馬鹿にしたいならば、私の演奏を聴いてからにして頂けません?」
「…どういうことかしら?」
「私と1対1の勝負をしませんか」
「え!?」
「負ければ『Dクラス』の前で
土下座しても構いませんが」
「フン。いいですわ」
「ありがとう」
「私が負けたら『Dクラス』の前で、『ダイヤクラス』の皆様に謝りますわ」