ラズベリー



ここで失敗しても何もない。


でも、ハートクラスになめられる可能性だけがあった。


そこへ『Dクラス』の方々が偶然、通りかかった。



「「「「「和輝様、
おはようございます」」



一斉に頭を下げた。


そして、代表として先生に和輝が話し始めた。



「失礼。今日は新入生の音楽披露があると聞いてね。皆で鑑賞していてもいいかな」


「はい。構いません。この子達の実力を見ていってあげて下さい」



嬉しそうに言う先生。


でも、このプレッシャーは尋常ではなかった。



だって、これを失敗したら印象が悪くなる可能性なんて99%だから。


そこへ葵が飛び出すように和輝様のところへ向かう。



「おはようございます。和輝様」


「ああ、葵。今日の演奏
楽しみにしているよ」


「任せて下さい」



笑顔はとても穏やかな人だった。


これが和輝と出逢った第一印象だった。



(本当に優輝と同じ血かよ!)



内心突っ込んでばかりだった。


和輝は葵の頭をポンポンッっと叩いたあと、席に着いた。