「なんか『メイドクラス』に来てから凄く言葉使いが悪くなってる」



何かが頭に深く突き刺さった気がした。


図星だったから。



「そ、そんなことないわよ」



英理は深くため息をついて話を続けた。



「あと、葵って人、優輝様のお兄さんのメイドってこと!優輝様には使用人は1人もいないよ?」



反応を楽しみにニタッと笑って言ってみた。


でも反応は無反応だった。



(優輝様のメイドになるって言って欲しかったのに)



「ふーん。そうなんだ。
やる気でないからいいや」


「どういうこと?」


「優輝様のメイドなら
叩き潰そうと思っただけ」



美怜の言葉は冷え切っていた。



そして時間が流れていく。


周りは次々に先生のところへ演目を提出している。



(提出しないとな。
よし、バイオリンにしよう)