同じ頃、ジャスティスも眠れぬ夜を過ごしていた。


凛々を部屋まで送って自分の部屋に戻った時、言い様のない寂しさを感じていた。


本当は帰したくはなかった。二人に流れていた優しい時間。いつまでもこのまま続いてくれたらとずっと思っていた。


そのまま腕の中に捕らえて凛々の微笑の意味を解き明かしてみたい欲求を押さえるのは大変だった。


でも、彼女が自分に微笑んでくれる、そんな小さな幸せさえ壊したくなくて。
凛々に嫌われたくなくて、手を伸ばす事が出来なかった。


愛しすぎて、怖くなってしまう。
こんな思いを持つのは初めてで、どう対応すればいいのか分からない。


この想いが成就する日が来るのだろうか。


弱気な気持ちを振り払うように首を振り、ジャスティスは寝るのを諦めて、またグラスを手に取った。