凛々は目を覚ました。


長い長い夢だった。


目から溢れる涙が頬を伝う。


(そうだった。あの後家に帰ると、ママが荷物をまとめていて…)


追っ手に見つかったとママはパニックになっていた。


(逃げるのよ!リリー・ルゥ!)
私は一生懸命リードの話をしたけどママは聞く耳を持たなかった。


(当たり前だよね。あの森に人がいる事自体あり得ないんだから。)


ママに引きずられるように家を出て、まもなく追っ手に捕まった。


リードとはそれっきり会えなかった。