耕輔がいなくなってからのこと。

みんな同情してくれるけれど、欲しいのは同情じゃない。

耕輔。

耕輔を返して欲しい。

もう少しで最後の、本当の別れがきてしまう。

ずーっと一緒って言ったのに。

ひどいよ、耕輔………。

あたし独りを置いていくのですか?

あたしはもう生きてられないよ……。

あたしも今、そっちに逝きます……。


今思う。

どうしてそんなことしようとしんだろうって。

でもそのときは、精神的にもまいってて、死ぬのも怖くなかった。