「黒瀬くん、ふみちゃんが好きなんだね」 ガタガタッ! 隣で聞こえた椅子から落ちる音。 「は!?な、なんで文香!?」 落ちたのはもちろん黒瀬くん。 床に座って慌てています。 だから私も床にしゃがんで目線を合わせて 「私も、ふみちゃんのいいとこたくさん知ってるからかな?」 って、精一杯の得意顔で言ってやった。 はぁー。と言いながら黒瀬くんはうつ向いて 「恥ずかし…」 両手で顔を覆ってしまった。 なんだ、くそこいつ。 可愛いところもあんじゃねえか。