だれだろう…



なんてのんきなことを考えていると



「…涼?」




少し低くて柔らかい、黒瀬くんの声が聞こえた。




…な、なんで!?



どどどど、どうしよう!!!!




一番会いたくて、一番会いたくなかった人。




ってゆーか、なによりこの顔を見せるわけにはいかない!!!!



でも出れないし…




考えている間にも足音が近づいてくる




も、もうこれしかない!!!!!





私は顔を伏せて、寝ている振りをした。






「涼…?」





バレてないかな…




心臓がどきどきする。




必死に息を殺して、自分は寝てるんだと言い聞かせていると





「寝てんのか…」




その言葉にほっとした。