私が驚いて黒瀬くんを見ていると、ん?なんて言いながら顔を近づけてきた。



ど、ドキドキするからあんまり近付けないで!!!!!




私がそう思っていると





「座ろっか…」





黒瀬くんはもう一度私の手を握っていつもの場所へとむかった。




…今までなんとも思わずに過ごしてきた黒瀬くんとの図書室での時間。




……黒瀬くんと、二人っきり、の時間。






そりゃ、最近まで私は早坂くんが好きだった訳ですから意識することもたいしてなかったんですが…




黒瀬くんが好き。




そう気付いた今のこの状況は心臓が壊れそうっていうか、なんていうか…




落ち着かない。




落ち着かないけど全然嫌じゃない。





むしろこのままでいたい。






そう思いながら、自然にいつもの場所に座る。




外からは見えない、周りから少し離れた感覚になる場所。





…あ、今好きが溢れた。