指切り

普段夢を見ない悠里だがたまに見る事があり、その夢に出て来た人は事故にあったり亡くなったりする人がいるらしい。
だから悠里の夢に出てくる人は不幸が起きる。その夢に私が出て来た、と…。
「あす」
小さな声で呟き、悠里が私の左手を握る。その手が震えているのが伝わってくる。
「あすはどこにも行かないよね？ずっと私の側にいてくれるよね？」
普段人前で涙を見せない悠里が涙を浮かべている。