「あ、結愛ちゃん、そろそろ当番交代みたいですよー。」
「か、香澄ちゃ……」
「え、ど、どうしたんですか?顔真っ赤ですよ!!」
「あ、あう……どうしよ~」
「当番交代したら、お話しましょう!!」
「うん……」

次の当番の子と代わると、あたしと香澄ちゃんは屋上に向かった。

と言っても、今日は外部から来るお客さんが多いから屋上には出れないから、その前の階段に座ったんだけどね。

香澄ちゃんにあったことを話すと、香澄ちゃんも顔を赤くした。

「って、いう、わけなんですけども……」
「わ、うわあああ……そうだったんですかあ~……」
「どうしたらいいのかな……は、恥ずかしくて……その……」

もごもご話すあたしを見てクスッと笑うと、香澄ちゃんはあたしの頭をポンポンと撫でた。

「そのままで、いいんじゃないですか?」
「え……」
「いくら事故とはいえ、お互い好き同士でお付き合いだってしてるんですから。最初は恥ずかしいかもしれませんけど……嫌だったんですか?」

ふるふると首を振ると、香澄ちゃんは笑って今度はあたしの顔を覗き込んできた。

「じゃあ、それでいいじゃないですか。ね?」
「……うん……そうだね、ありがとう。」
「いいえ。じゃあ、もう行きましょうか。きっと桐谷くんが結愛ちゃんのこと待ってますよ。」

あたしは頷いて、香澄ちゃんと並んで教室に戻った。