おそらく――。 自分が生きている間に、藍が目覚める事はないだろう。 でも、いつか、遠い未来。 自分達の子孫(こども)達が、藍を、優しいキスで起こしてくれるだろう。 そんな夢を見ながら、この愛おしい眠り姫の、眠りの番人をして過ごすのも悪くはない――。 そう、柏木は思うのだった。