寿司が来るまでの間、歩は一人ただならぬ空気感を感じていた。
胸がそわそわすると同時にこれから何もかも開放されるのかという気が入り交じった不思議な気持ちでいっぱいだった。

40分後、玄関のチャイムがなる。

ピンポーン…

歩(あ、オカメちゃん。寿司取ってきて。私が飲み物用意するから。)

そう言いオカメを玄関に向かわせ、キッチンの引き出しに事前に隠しておいた睡眠薬を歩は取りだしグラスに注いで斉藤の飲み物に交ぜた。
あらかじめ砕いておいた睡眠薬は随分と水とけがよく、なんの不純物も入っていないかのように見えた。

歩(おまたせ。)

そう言い、3つ飲み物を運ぶ。
左から斉藤、オカメ、歩の順番に飲み物が並ぶように並べて運んだ。