これでもう、今までの私はいなくなる。新しく生まれ変わるんだ。と、わくわくする心の内を歩は隠せずにいた。

しばらくすると看護婦がカウンセリングの見積もりをするために部屋へ戻ってくる。

コンコン

ドアをノックする音と同時に看護婦が部屋へ入ってくる。

看護婦(失礼します)

そう言い、歩の正面の椅子に腰かける。

看護婦(では、手術のお見積りを、したいと思います。
お鼻のプロテーゼと小鼻修正に目の切開ですね。金額はこちらになります。)

そう言って、電卓を見せる。

看護婦(お支払方法はどうされますか)

歩(一括で)

看護婦(かしこまりました。では手術の日程をお決めしたいんですが、いつがよろしいですか?一週間先からご予約おとりできますが?)

歩(いちばん早い日程でおねがいします。)

看護婦(では、一週間後の17日にしましょうか?)

歩(はい。おねがいします。)

歩は嬉しそうに目を輝かせながら、返事をした。