誰もしらない世界

その日、れいかは鍵を取りに杉浦の手配した車に乗り込み杉浦の元へ向かう。

杉浦は杉浦らしくない場所で米村が周辺を嗅ぎまわっている間雲隠れをしていた。

れいかは黒塗りの車から古びた雑居ビルの5階へとエレベーターであがった。
玄関のインターホンを鳴らすと、鍵があけられた。
重い鉄のドアを押し開けると杉浦がソファーに足くみをして寄りかかっていた。

れいか「なに?このビル。あなたらしくないのね。」

れいかは少ししかめっつらで杉浦にそう言った。

杉浦「お似合いだろ?」

杉浦は軽く笑いながられいかに冗談を言う。

れいかはフンっとした態度で杉浦に言い返した。

れいか「極悪な杉浦さんにはさぞかしお似合いなことでございます。あー疲れたわ。」

そんなれいかをみて杉浦はふんっと軽く鼻で笑った。

杉浦「極悪はお前も同じだろう。どうせお前のことだ。あの男からまるまる会社の金を全額俺に振り込ませる訳がないはずだ。ちがうか?」

そう言ってれいかをしゃしゃり笑った。

れいかは冷めた目で

れいか「当たり前よ。あなたの言うことばかり信じてられないもの。」

そう言ってれいかはそっぽを向く。

そんなれいかを見て杉浦は立ち上がりれいかを壁の方に追いやり壁に手をつきれいかに軽くキスをした。
れいかは黙り混む。

杉浦「嫌いな女をわざわざ刑務所から金まで出して出所させたりしない。俺はお前のその欲望丸出しの姿の方が美しく見えるけどな。」

そう言って杉浦は軽く笑った。

れいかは顔を横に向けて目線をそらした。

れいか「あなたらしいわ。相変わらず鳥肌がたつことしか言わないのね。」

そう言って杉浦がれいかの目の前にぶら下げたマンションの鍵を取って、杉浦を押し退けて部屋をあとにした。

杉浦はれいかが部屋を出た後に軽く嘲笑い、呟いた。

杉浦「篭の中の鳥は一生篭の中だ…」