誰もしらない世界

いつもの場所で到着するとすぐに藤田も到着する。

白いセダンにのった藤田が窓を開ける。

藤田(おはよう。乗れよ。)

歩(うん・・・)

歩は藤田の車に乗り込みドアを閉める。

藤田(どこか行きたいとこある?)

歩(藤田さんの家がいい・・・)

そう歩はぼーっとしながら答える。

藤田(困ったなあ・・・じゃあ、そこで話でも聞こうか?)

藤田は近くに見えるホテルの方を指差すと歩は静かに頷いた。

ホテルに到着して部屋へ入ると歩は藤田に抱きついた。

藤田(どうしたんだよ。)

歩(聞かないで。)

そう言い歩は藤田の背中に抱きついて顔をうずめた。
藤田は静かに歩の手とふり解きながら反対側を向き、歩の頭をなでる。

藤田はふーっと深呼吸して言う。

藤田(どうしたんだよ、君らしくないぞ?なんかあったのか?)

歩は答えないでうつむいたままだった。

藤田はそんな歩をベッドに座らせて、冷蔵庫から缶ビールを取りだし歩に差し出した。

藤田(ほら、のめよ。)