誰もしらない世界

それから、歩は知ってはいけないことを知ってしまったという事実を隠しながらの日々を送ることになる。

歩は2つの感情に揺れ動く。
1つは杉浦という男に愛を注ぎながら、自分自身にも嘘をつき生きていくこと。
2つめは杉浦と完全に決別し自分の道を選ぶということ・・・

複雑な現実に挟まれてしまった歩がそこにいた。

歩はしばらくの間眠れない夜を過ごす。睡眠薬を一気に3錠お酒で流し込み眠ったその日に歩は夢を見る。

その夢の中ではいつかの夢に出てきた泣いていた歩がいた。
歩は過去の自分の前へと立ち尽くす。

歩は黙ってもう一人の自分へと問いかける。

歩(あのね・・・私わからない・・・)

もう一人の歩は黙ったままだった。

歩(ねえ、教えてほしい。上手に歩いていくことができないの・・・ねえ・・・)

もう一人の歩は沈黙をしたまま何も答えてくれない。
すると後ろにはいつかの古本屋にいた老婆がたっていた。

老婆(もうすぐわかるさ・・・)

歩(もうすぐって・・・)

そう歩が問いかけると老婆はもう一度言う。

老婆(もうすぐわかる)

そう言いその場を老婆は立ち去ろうとする。

歩(ねえ!待って!)

そう言い老婆を追いかけようとしたとき今まで見えていた景色は消え、歩は目を覚ます。