「ディアナ……守ってやれなくてごめん……」


どのくらい気を失っていたのか分からないけど気がついたらクラウドは私の躰を抱きしめて泣いていた。
クラウドの背中に両手をまわしてギュウッと力をいれると目を醒ました事に気付いたようだった。


「クラウド……」


「ナナミ……」


目が醒めたと同時に曖昧な記憶はある一部分を残してハッキリと思い出した。
それから自分の気持ちに気付いた……私はクラウドが好きクラウドと離れたくない。
クラウドがディアナさんの名前を呼んだとき苦しかったのは嫉妬したから。


「ディアナの時の記憶はちゃんと残っているし変な感じ。さっき話してお別れして目の前にクラウドがいるなんて。
クラウド、私ね決めた事があるの」


「決めたって何をだ?」


「私はもう元の世界には戻らない。帰れる方法が見つかっても戻らないここにずっといる」


「良く考えろ家族に会いたがっていただろ?2度と逢えなくなるかもしれない」