もう夏休みは終わりに近づいているのに、蝉の音は止むことを知らず。
不良の溜まり場とは思えない快適な部屋のソファに沈み込みながら、翠はぼーっと映画を見ていた。
圭人が来るからここにいるのであって、特に面白いものもないのが現状。
なんか下っ端の人たちと話があるとかでしたに降りてった圭人達。
はじめは着いて行こうとしたけど、私が聴くべき話の時は大体あっちから伝えてくるから、いちいち一緒に行くのはやめたんだ。
というわけでいよいよ暇になった私はテレビのしたの引き出しに入ってたジ○リの作品を見ることにした。
『お前の名前は千だよ。』
何回見たかわからないフレーズをぼーっと画面を見ながら右から左に流す。
この夏まででいろんなことがあったなぁ…