そんなに見てたのか呆れ混じりで、でも嬉しそうな圭人の言葉に頷く。 無意識にパーカーをきゅっと掴んだ私に、クスッと笑った圭人は触れるだけのキスを落とす。 …やっぱり今日の圭人はどこか違うな。 「公共の場でいちゃつくのやーめーよーぜ?」 ニヤニヤした水城の声で現実に引き戻された私は顔が熱くなるのを感じる。 「は、早く帰るぞ!」 そう言い放つと足早に歩き出した。 …はずかしいったらないわよ、本当。