猫を愛する黒猫総長さんの話Ⅱ




「翠。疲れた?」


心配そうな瞳をしながら私の顔を覗き込む圭人。


「少しな。でも大丈夫。ここは?」


そう言うと、圭人は黙って手を引っ張って歩き出した。


「なに?」


「行けば分かるから。目つぶってついてきて。」


…何考えてるのよ?

不安に思いながらも黙って目をつぶって歩き出した。