猫を愛する黒猫総長さんの話Ⅱ




「…素敵。」


黒い布みたいなものを広げると、ワンピース。


細身のつくりのようで、ラインがすごく綺麗。
圭人のパーカーのように、青色の糸の細やかな刺繍と散りばめられた青い石。


「…こんなものいつの間に用意したのよ?」


ドキドキしながら袖を通すと、驚くほどぴったりだった。


素敵な服を着るのは女の楽しみだ。


服にきられているような気がしながらも、サイフと携帯だけを持って部屋を出た。