猫を愛する黒猫総長さんの話Ⅱ



したに行くと、言われなきゃ族に入ってるとは思えないような男子高校生のみなさん。


ただ茶髪、いても金髪で、その辺にいるチャラい男って感じだ。


「今回の走り、翠も参加するから。いつもより安全運転。わかった?」

「何の話?走りって…」


あのぶぉんぶぉんパラリラしながらバイクを乗り回すやつ…?


安全運転も何もないじゃない…


「今日の夜、走り。翠も。俺のバイクの後ろ。」


有無を言わせない圭人の調子にいや、というのは気が引けたのでおとなしく黙る。


「大丈夫だ、俺らの走りはその辺のバカな族とはちがうからな。」

そう言う河瀬(メガネ)に滝口(赤茶)が笑ながらもはや走りというのか謎だけどな、と言った。



どういうことかしら?


私が頭にクエスチョンマークを浮かべていると、

「まぁ、夜になったらわかるよ!」


にこやかに言う水城にえぇ、と答えながらどんなんだろうと想像するけど、何も思いつかない。


「心配すんな、危ないことはない。あっても守る。」


私の心中を悟ったように言う圭人にはやっぱりかなわないな、と思った。