「……」


「……」




「いや、熱はもうないから無言で体温計脇に挟もうとするのやめて!?」


「あら、そう?熱で頭行かれちゃったのかと思ったわ」



フフフ、と笑うお母さん。


お父さんに笑いのネタとして提供されないか心配だ……。



「まあ、熱は下がったみたいね。


ここまでそらちゃんが運んでくれたのよ〜、ちゃんとお礼言うのよ?」



そそそ、そら!?




「何故にそら!?」



「はゆが保健室で寝たあと来たみたいよ?


ホントはもう一人カッコイイ男の子も手伝うって言ってくれたんだけど、そらちゃんの方が家も近いし二人共早退させるのはいろいろとダメでしょう?」


「な、なるほど…」



そうだったんだ、悪いことしたな…。