そのままノンストップで保健室まで行き、扉を勢いよく開ける。



「あら、どうしたの?顔が真っ赤よ?」



熱かしらねえ、と言いながら体温計を渡してくれる先生にブンブンと顔を振りながら頷き熱を測る。


今更だけど2人には悪いことしたかも...。


でもすっごくびっくりしてしまったんだ。


生まれて初めて、ってわけでもないけどほぼ初めてに近い男の子の距離。


思い出してヒェッ、と声に出してしまった。


「どうかしたの?すごい声だったけど」



書類記入していた先生がこっちを向いていた。


…そんなに変な声だったのか、



「あ、いえ、あの、熱が、測り終わったので」



ちょうどピピピピッと鳴った体温計を渡し、恥ずかしさに赤面した顔を俯かせる。