「なっななっ、中嶋!?
ちょっとビックリするから急に来るのやめてよね!!」
明らかにビックリしただけではない様子の紗絵ちゃん。
顔がトマトみたいな鮮やかな色の赤だ。
「そんなにビックリすることか?
まあ悪かったなー、んで、喧嘩でもしたのか?
望月が頬膨らませてていつもの二割増で可愛いから来たんだけど」
中嶋くんがそう言うと、あたしは顔がさっきまでの紗絵ちゃん並に真っ赤に、紗絵ちゃんは真顔に戻る。
「はゆが可愛いのはいつものことよ。
喧嘩もしてないから用がないならあっち行ってくれる?邪魔なのよ」
続いて紗絵ちゃんから吐かれるいつもより厳しい言葉に中嶋くんは悪かったな、と友達の方へ去っていった。

