「よかったね、まおちゃん!」
「ええ、大丈夫なら早く入りましょ。
影とはいえ暑いし焼けるわ」
子供ながら綺麗な顔の眉間に皺をよせ、急かしてくる。
「わっ、うん。
入ろー」
押してきたからちょっと躓いたけどなんとか姿勢を整え中に入った。
「「お邪魔しまーす」」
二人で声を揃えて言うと、中からそらのお母さんが顔を出した。
「あらあら。
はゆちゃんに、まぁ、まおちゃんまで!
いらっしゃーい、上に行ってて。
今、ジュースとお菓子持っていくからね」
そらのお母さんは若くまだ20代。
その上美人で優しいのだ。

