月 —Moon—




部屋のドアを開けて、通りかかった組員をつかまえて持ってくるように伝えた。




「相変わらず色のない部屋だね。」



未紗は、あたしの部屋を見回して言った。




白のベッドに黒のシーツ。

白のデスクにグレーの椅子。

白のフローリングに紺のカーペット。

黒のテレビ台にテレビ。



……確かにモノクロ。




「白黒が好きだからいーいーのー。」



ふにっと未紗の頬を軽くつまんだ。




「あたしだったら、もっとかわいーい部屋にするのに。」



未紗がたとえば〜とか言って説明しだした。



赤だのピンクだの。




あたしは、それに、ふーん、へー、うーん、など適当に返事をする。




「ね?これで可愛くなるって!」



「しないけどね。」