「…大切な人を守るために、……か。」 男はぼそっと呟き、顔を上げた。 「おいっ。ちょ、待……居ねぇ。…あの女、…チッ、名前聞いときゃあ良かった。」 男は立ち上がり、闇の中へと消えて行った。 ……この日の夜は満月が輝いていた。