月 —Moon—



「おはよ。」



未紗は、机に突っ伏していて顔だけこちらに向けてくれた。



そんなに眠いの?



「寝てないの?」



「へへへ〜。」



未紗はお得意の笑顔で笑って誤魔化しやがる。



「なにしてたの。」



「遊んでた。」



そういうと、てへっと笑った。



「あほ。なにがてへっだよ。」



あたしは、自分の席に座ると未紗の頭を軽く叩いた。