「皐月、なに拗ねてんだ。」 さすがです。 皐月が機嫌を悪くしている、ということがばれた。 「…別になんでもない。」 「ならいいが、素直になれよ。」 父さんは、そう言うと皐月の頭をくしゃくしゃっと撫でた。 「…。」 「それと、伊世、皐月、お前ら学校はどうした、学校は。」 「今から行くんですけど?」