「あれ、今父さんの部屋に向かってなかった?」
「向かってましたよ?でも後ろから変な声が聞こえたので。」
徹也はそういうとクスッと笑った。
…あたしのことですよね、それ。
「…変な声ってなによ。」
「いえ、別に何もありません、頭の部屋には俺が行っときますんで、伊世さんは休んでて下さい、では、おやすみなさい。」
おおお、一気にまとめて言われたんだけど。
「はい、おやすみ。」
取り敢えず、父さんのところには行ってくれるってことだよね、うん。
と、いうことで。
あたしはクルッとまわり、るんるんで自分の部屋に向かった。