「なんで急に倒れたりしたんだ?」



率直な疑問だろうね。



でも答えられるわけがない。



「……喘息。」



まぁ、一応嘘ではないしね。




「……。」



塔郷 隆二は納得できないかのように押し黙る。



未紗からの視線が痛い。



そしたら


「未紗ちゃん、大丈夫!?」



賢太郎が未紗の背中に手を置いてなぐさめはじめた。



どうしたの。



そう思って未紗を見たら、未紗は目に涙を溜めていた。



なんで泣いてるの、未紗。



あたしはもう大丈夫だよ?