月 —Moon—




「えー、それは嫌だね。俺、伊世ちゃんのこと気に入ってるから。」



にこっと笑って言った魁斗。



なんなの、意味わからない。



「はぁ。」



交換条件にはのってこないし、つれないな。



「あ!そーだ!空き教室においでよ!それがいい!みんないるだろうし!!おいでー!!」



そう言って購買に並んでいたあたしたち2人の腕を掴み、歩き出した魁斗。