「俺、好きな人いるからわかる」
「先輩?」
見上げると、目をそらして。
「好きな人といると、あったかいものが貰えるんだ」
「…それ、私にいるものなんでしょうか」
「奈田ちゃんにも知ってほしい。ていうか奈田ちゃんにもわかるはずだから」
先輩は私の頭をぐいぐいっと撫でた。
そしてまた、ふわっと笑う。
「奈田ちゃん、」
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「…き?憂樹?」
「あ…ごめん未胡」
「だからぁ朝ね?サッカー部のボールが来たから返すために投げたらめっちゃ怒られたの…」
「そ、それはどんまい…」
最近、先輩といる時間の多い未胡はよく学校にくる。

