「先輩?」 「ん?」 「先輩は、好きな人がいますか」 この質問は未胡のためのものじゃなくて。 それがわかったのかわかってないのかはよくわからない。 けれど先輩は 小さく首を縦に振った。 その時に、トクン…と小さく心臓の音が大きくなる。 「そうですよね」 「奈田ちゃん」 「はい」 「俺は奈田ちゃんのこと、今まで近所の子だから一緒にいただけじゃない。俺は奈田ちゃんだからこそ一緒にいたんだよ」 私だから? 私だから、こそ? 意味のわかっていない私に先輩はまだ続ける。