いつ、彼女が口を開いて 俺の正体を言うかと、ひやひやする。 なんで顔なんて見ちゃったんだよ俺っ! 数秒前の自分に伝えられるものなら伝えたい。 そんな事を考えていれば、 4つめの駅に電車が到着した。 サーと瞬く間に人が降りていく。 その瞬間を狙ったかのように 「大丈夫ですから」 頭に言葉が降ってきた。