勘を頼りに歩く。 そこは閑静な住宅街だった。 時計を見ると9時半を少し過ぎたところで、どの家にも明かりが灯っている。 とにかく目立つ建物やコンビニを探すことにした。 交差点に差し掛かると、なるべく広い通りを目指して歩く。 しばらく手を取り歩き続けると、300メートル程先に見覚えのあるコンビニの看板の灯りが確認できた。 遥希は私の手を引きながら、無意識に小走りになっている。