あたしが肯定すると光輝は分かりやすいくらい不機嫌になった。
「…オレと電話よりその男のほうが大事なのかよ」
拗ねたような不機嫌な顔で言う光輝。
アンタはあたしの彼氏かっつーの。
「…さあ。どーだろうね」
肯定も否定もしないで曖昧に濁す。
めんどくさいコトは嫌いなんだよね。
気まずい空気になってきた所で担任が教室に入ってきた。
バタバタと席につく生徒。光輝も璃乃も自分の席に向かう。
……もう、めんどくさいなぁ。
学校も友達も男も女も家も家族も。
ぜんぶがめんどくさい。鬱陶しい。
…あーあ、あたしホント性格悪いな。



