「じゃあ、幸せになればいいじゃん…。私とずっと一緒にいて、幸せになってよ!」




「里桜…」




私はギュッと春斗を抱き締めた。





「そりゃあもし、春斗がいなくなってしまったら……悲しいし、たくさん泣く。




だけどね……



ちゃんと、元通りになって笑える日が来るから。



どんなに長い時間がかかったとしても、絶対に笑うから。



それより、春斗が離れて行っちゃったら私、大泣きするからね!


一生泣き止まないからね!



だから、春斗!最後まで私の隣にいてよ!いなきゃ絶対だめだからね!!」




私の腕の中で、私よりもずっと大きい彼は、震えている。




「里桜…俺はやっぱり、お前がいないと無理だ……幸せにしてやるって言えなくてごめん。ずっと一緒にいてやるって言えなくてごめん」





「春斗……」





「それでも俺は……お前と一緒にいたい」





「……うん。私も春斗と一緒にいたい」






そのあと、私たちはキスをした。




涙の味の、キスをした。