「絵理沙…!実は…」


「なに?」

「いや、ごめん…やっぱなんでもない…」

「なんなの、さっきからそればっかりじゃない」



私ってほんとに意気地なし。


今日ずっと、絵理沙に言おう言おうとしてるんだけど…。



私も春斗のこと好きだから、紹介はできない…って…。



でもなかなか言えない。


怖くて、怖くて。


何が怖いのかは自分でもよくわからない。

でも、口にしたらすべてが変わってしまうような気がして…。



だめだな、私。



「あっ!そうそう!実は私…」


絵理沙が言い出した。



「昨日の放課後、彼氏できたの!」



……はて?




絵理沙…昨日、春斗のこと好きって言ってなかった?


それなのに…彼氏??


「あのさ…春斗のことは…もういいの?」



聞かずにはいられなかった。



「あ〜!春斗くんは無理だと思ったから諦めた!かなりタイプだけどね〜。でも、昨日告白したきてくれた彼もなかなかのイケメンだったから〜!やっぱ一方的に愛するより、誰かから愛される方が幸せじゃん?」


絵理沙の言葉を聞いて、私の中で何かが切れた。



「……絵理沙。そんな気持ちで春斗に近づこうとしたの?」


「え?」


絵理沙は驚いてる。