「………すげー」





俺は呟いた。


色んなのがありすぎてわかんねぇ。





「これ、里桜ちゃんに似合いそうじゃない?」




「確かに」





俺は今、ジュエリーショップに来ていた。




指輪を買いに。





本当は、こっそり抜け出す予定だったけど、部屋から出た時に偶然、真人先生に見つかっちまった。



でも、事情を話したらわかってもらえた。



つまり、外出許可が下りたってこと。



まあ、看護師が念のため、二人ついているけどな。




ちなみに、さっきの俺の呟きのあとの台詞は、看護師二人のものだ。