「あのさ、里桜」


「なに?」

私が泣き止んだ後、春斗は言った。



「今日、俺どこに泊まればいいの?」



………は?



「知らないよ」


「今から四国に帰る…っていうのもなぁ…?」


「確かに、もう夜7時になるよね」


「うん。だからさ、里桜。お前の家泊まっていい?」


なんだ。


「別にいいよ」

「今日、おじさんとおばさんいないんじゃないの?」


この人は何を言ってんのだろう?



「いないけど…前なんて、よく泊まってたじゃん」


「前は……ガキだったじゃん?今は…一応男と女…なわけだし」


なっなに、いきなり…!!



「その言い方気持ち悪いっ!もう泊めてやんない!」


そう言って私は家に入ろうとする。


ふんっ。


「わ、悪かったよ…。だから、泊めてくれ。明日になったら帰るから…」


しょうがないな〜。


「わかったよ…」

しぶしぶ家に入れる私。