まあ、何人か仲良くなった女友達はいたけど…。


私は内弁慶でとにかく人見知り。


だから、おとなしい顔して本性はわがままだ、とか噂された。


中学校に入ってからは、せいぜい見た目だけでも…と、小学校のときより見た目に気をつけている。



ブサイクとか言われるの嫌だし。



といっても、中身も変わっちゃったけどね。




孤立したくないがために、友達ごっこしてるなんて、春斗が知ったらどう思うだろう。



「里桜?」




春斗が、不思議そうに私の顔を覗き込んだ。




春斗の顔をみたら、つい昔のこと思い出しちゃった。


「あ、ごめん!」

「うん?あ…そういえばさ…」

「おばさんに久しぶりに挨拶していい?」


あ…

「ごめん、ママ、今日仕事でいない…」

「え?そうなんだ?おじさんは?」

「パパも…」

「……」


春斗はいきなり黙ってしまった。


「春斗……?」


「里桜…寂しくなかったか?今まで」



春斗は優しい目をして言った。





「え…」