時を遡ること、3時間前。


『あのさ、里桜…明日、空いてる?』


春斗の部屋で漫画を読んでいたとき。

春斗が言った。


『んー?明日?空いてるけど、いつも、夏休みの最終日って宿題終わらせるのに必死なんだよねー…』


うぅ、自分でそう言って悲しくなっちゃった。


春斗は小学生の時からずっと、宿題は夏休みの一番最初の日に終わらせちゃうんだもん。


しかも、ものの一時間くらいで。



頭良すぎ…。


こんなすごい人が私の幼なじみで…

か、か、彼氏……だなんてね…。



『なら、今日やれよ。俺も手伝うからさ。おバカなリオちゃん?』



『くっ…』


ニヤリと意地悪そうに笑う春斗。


むかつくけど、図星だから言い返せない私。




『今日中に終わらせられたら、明日、デートしようぜ』



『え…』


デート…



『俺たち、デートしたこと…なかったじゃん?』



『確かに…』



『宿題、やるか?』




もちろんっ!





『やるーーー!頑張る!絶対終わらせますっ!!』










で、今に至ります…。