君がいてくれたこと



「あ...。」


「私もね、すっごく死にたかった。
 この世に、私が存在する意味が、分からなかった。いいことなんて、何もないと思った。」



私の目を、瞬きもせず見つめながら、話す雅。


「だから、私が助かった時、なんで、って思ったよ。手首を切った時痛くて..だけど、この痛みを乗り越えれば、楽園に行けるんだって思えて..」





雅は、私を説得するかのように、話していく。