君がいてくれたこと



急に、神経が戻ったかのように、右手首が痛む。


それと同時に、全身を痛みが襲う。



「なに..?」


痛む手首をそっと見る。


そこにあったのは、包帯がたくさん巻かれた、物体だった。



「やッ...」


それと同時に、自分がたくさんの管でつながれていることに、気付いた。



「あ...あッ...」


その瞬間、自分に起きた出来事が


何度もリピートされる。



「違うッ..違うぅぅぅッ...」


癇癪を起した、ただの獣のように、暴れる自分。

体が動かせられないことが、苦しくて。




ただ、涙を流しながらそう叫んだ。