君がいてくれたこと



翌日


「うーん」


私が起きると、和也の姿はもうなかった。


代わりにテーブルには、朝食とメモ。



あんまり無理すんなよ!
朝食はつくったから!
和也さま特性朝ごはん 笑
これ食べて元気出せ!

        和也




「ふふっ...」



そう言ってみると、机には、ちょっと冷めかけたご飯、焦げかけた目玉焼き、唯一うまくできている、キャベツの千切り。



きっと、早起きしたんだろうな。




台所を見ると、道具がしっかり洗ってあった。



和也、ありがと。




久しぶりに食べたな、この味。



おいしい。




誰かに作ってもらったのは、何年振りだろう。



「頑張ろう!」



そう言って、私は家を出た。