そう言って現れたそいつに
誰もがそいつを見た。
「なんだ?こいつの仲間かぁ?」
と何を思ってか
仲間だと勘違いするリーダー的男。
「はぁ…馬鹿だろ……」
俺が仲間なんていつ作ったんだよ?
足手まといなだけだろ…。
とそんな奴らにまたまた溜息。
そもそも俺、そいつ知らねぇし。
俺も男たちの様に現れたそいつを見た。
見た感じ同い年か下。
ってか下の方が
可能性高い様な気がする。
よく見ると端正な顔立ち。
如何にもモテそうな顔。
チャラい見た目にも関わらず、
俺を助けよう?と飛び込んで来た男。
自分が強いと思ってか、
無駄に正義感が強いかのどちらか。
どう考えても俺が抑えられて
敵がたくさんいるこの状況で、
パッと見れば
俺が押されているこの状況。
俺がやられて
一人で戦う可能性も大きく見える。
どんなに強い奴でも
限界があるだろうこの状況。
わざわざ知らない奴を助けるなんて、
こいつは相当正義感が強いんだな。
この状況で
俺がそんなことを考えている中、
ある男が叫んだ。
「こ、こいつ確か、彩狼の…!」


