お姫様と若頭様。【完】


「まぁ俺らでさっき一応対策は考えた。




功明と茶芽が待機してる。


美紀はそのまま怪我人の手当て。



正体がバレないようにしてる。


ユズもちゃんと紅蓮総長の格好だな」


その言葉に頷く。



ここに来る前に家に寄って着替えた
紅蓮総長の服装。


髪はウィッグを取り金髪に。
そして縛って長さがわからないように
パーカーの中に入れる。

目もカラコンを取って水色に。

紅色の蓮のネックレスにピアス、
そしてブレスレットとパンプス。





「ちゃんとフードも被るよ」



「ハハッ、もう誰だか分かんねぇな」


そう言って笑うソウも
黒髪に青メッシュ、

青のカラコン、黒いパーカー。



「俺らちゃんと情報流したぜ?


紅蓮領の治安を悪化させた者は
誰だろうと即排除するってなぁ?」


そう言うソウは最大限に悪い顔。



ソウを怒らせるとかなり怖い。


敵には絶対に回したくないタイプ。





「それに彩狼とは一応、
休戦協定結んでる。


休戦が終わったら
決着つける約束してんだ。


…つまりお互いが最大にピンチの時に
助けなきゃ決着つかないだろ?」


なんともこじ付けがましいが、
確かに間違ってはいない。





…まぁ他所者のあいつらが
それを知らなかったのが悪いな。



「紅蓮のバックに彩狼あり。




彩狼のバックに紅蓮あり…ってな?」



ニヤリと笑って言うと
ソウも同じようにニヤリと笑った。



「そろそろ決行の時間だ。


あいつら2人がやるはずだ」




そう言って倉庫の隅々を見ると
何やら仕掛けが。



あいつらもさすが紅蓮幹部だ。


こんな短時間で
ここまでやってくれるなんて。




「ソウは姫の安全確保だけを考えて。



そして安全を確保次第、彩狼に指示。




黄(翠)と橙(瑞)、紫(藍)、水(羽)、緑(嵐)
の順に指示出して。


特に黄と橙は急ぎで。


2人は茶芽と功明が怪我の手当てね。
他は美紀の手伝いと残りを見る。


赤(泪)と青(楓)はそのままでいいわ。


多分参戦する。


青は特に頭脳派だから
他の人達に指示が終わり次第
ソウと計画を立てて。








私はとにかく突っ込む。




補佐で彩狼総長と副総長は周りの奴。






私は黒炎総長兼赤司組組長を狙う」